クラッチの話の続きです。
クランクケース後方からオイルホースが出ていますが、
これはオイルをオイルクーラーに導くためのホースです。
ケースとホースのジョイント部分の手前にクラッチのシャフトにオイルを導くための穴が開いており、
そのオイルはアクスルシャフトを通ってクラッチに導かれ潤滑に使われます。
アクスルシャフトにはプッシュロッドとボールが入っており、アクスルシャフトとのクリアランスも少なく
ある程度の油圧がないと、オイルはクラッチ側に流れずオイルクーラーに流れてしまいます。
そのため、フリクションプレートとクラッチプレートを潤滑するオイルが不足するため
その二枚がくっついた状態で回っている、いわゆる半クラッチの状態になるのだと思います。
なので、ニュートラルが入らないのはクラッチを潤滑するオイルの不足が原因だと思います。
これはあくまでもわたしが考えた仮説で、
実際にオイルがどのように流れているのか見ることができないので実証できませんが、
アイドリングを2.500回転にして(油圧を上げることが目的です)
ストップアンドゴーを繰り返し、止まるたびにLowからNeutralに入れますが、
スコスコと入るようになります。
また、レーシングスタンドでリヤホイールを浮かせクラッチを切って、
NeutralからLowへ入れると、リヤホイールが回り出します。(通常のアイドリング回転数)
その状態でリヤブレーキを一旦かけてホイールの回転が止まれば正常。
また回り出したらクラッチが切れていないという事が分かります。
私の場合、回り出しました(^^ゞ
こういう事からも、多分間違い無いと思うんですが・・・?
そこで半クラッチの状態を解消するための方法を考えました。
SRXのクラッチの中には一箇所クッションリングが入っており、
その部分だけ強制的にクラッチ板が離れるようになっています。
その機能を全てのクラッチ板でやってみようという事です。
やり方は簡単です。フリクションプレートを少し曲げるだけです。
こうする事によってプレートがスプリングの役目をして、クラッチを握った時に強制的に開きます。
その結果は、下のビデオ御覧ください。
ビデオの説明
①タイラップでクラッチを切った状態にします。
②Neutral
③当然タイヤは回っていません。
④ミッションをLowへ入れます。
⑤タイヤが回り出します。
⑥リアブレーキを一旦かけます。
⑦リアタイヤの回転が止まります。これでクラッチが切れました。
⑧LowからNeutralに簡単に入ります。
クラッチが滑るんじゃないかと疑問をもつ方もいるかと思いますが、
今のところその症状はありません。
この状態で箱根man3に参加してきました。
説明すると簡単そうですが、実はとても大変です。
プレートの曲げが大きすぎてもダメ小さすぎてもダメで、
結局探し当てるまでケースを4回外しました(^^ゞ
ビデオを見ても分かる通り、その効果に満足してます。
でも、決して真似はしないでください。
本来は、オイルで潤滑されたら治るはずですから。
また、アイドリング回転数、クラッチの遊び等、車両のメンテをすることで
改善されることもあると思いますので、まずはそこから試しましょう。
posted by simple at 22:05|
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